解説/講評編の続きです。
コンテスト運営の裏話などを記録しておきます。
メンバー紹介
イカれたお誕生日メンバーを紹介するぜ!
kagamiz
KCSの開発者にして、伝説の「帰ってきたお誕生日コンテスト」のwriterの1人でもある。KCSは偉大。今回は「帰ってきた」リスペクトの問題案が多かった印象。
japlj
お誕生日コンテスト運営常連。お誕生日よりは真面目寄りの「Xmasコンテスト」の運営常連でもある。ユーモア溢れるフレーバーテキストに定評があり、最近は小説に挑戦しているという噂がある。今回は文字・日本語系が多かった印象。
snuke
お誕生日コンテスト運営は「帰ってきた」「New Year」以外皆勤賞。japlj氏と同じくXmasもAtCoder回は皆勤賞。パズルっぽい問題と小ネタ系が多いと思う。
tozangezan
お誕生日コンテスト運営は「帰ってきた」以外皆勤賞。地理・言語学などに明るい。地理系・嫌がらせ系の問題が多い印象。(嫌がらせと言いつつちゃんと納得感がある所が憎めない)
こうして見ると、運営陣のお誕生日開催経験豊富すぎて草。
開催までの流れ
他の3人の間でお誕生日コンテストをやろうみたいな話が出ているところに、混ざりました。
参加するか/運営するかで迷いましたが、前回のNew Year Contestは優勝したので今回は運営かなーと決心しました。
日程が秋分に決まったのは、候補日をとりあえず決めようとなったときに、土日は急にratedコンテストが入ったりしがちなので祝日にしようということで、一番近い祝日を探した所、9/21,22だったからです。
個人的には翌日も祝日の方がいいかなーとちらっと思って敬老の日に投票しましたが、なんか秋分になりました。
お誕生日コンテストに敬老要素はあんまりないし、何より「秋分コンテスト」の響きが良すぎる。
7月
7/26にslackに加入。
最初の頃はspreadsheetに問題案を各々書き込んで行ってて、自分が入った時にあったもの(で出題されたもの)は
- 絵しりとり(恒例なので)
- adblock(後のあみだくじ)
- Date Formatter
- 1枚絵から問題を推測するやつ
- Introduction to ESP
- Integer Choice
あたり。そこから僕が自分のストックから
- ピクトセンス
- シークワーサー
- 正の平方根
と軽いジャブを打って、すぐピクトセンスが実施される。
その後、
- novel(小説のやつ)
- Soup 2(スープのやつ)
- play (戯曲のやつ)
が追加される。(まさかこれらが全て出題されるとは...)
8月
じわじわと問題案が追加されたりしていたり、一部問題案の準備(J、手紙、adblock、chessなど)が行われていたりした。
そして8月中旬、静かに、しかし確実に流れを動かした出来事が起こった。
「修正するのか、残念」ではないが?(後々kagamizを苦しめることになります)
8/22にコンテストページが生え、少し問題準備が加速。
同時にkagamiz氏によるKCSの開発も行われる。
- ?/??:verdict機能(提出結果のコメント欄的なやつ)が実装される
- 8/22:特殊採点機能が実装される
- 8/29:ジャッジにpython-chessがインストールされる
- 8/29:画像をgithubに上げるだけでKCSにアップロードできるようになる
最初期にKCSに置かれたのはadblockだった。
この頃のadblockはあみだくじではなく、例の鹿の絵のやつでバナー画像は入力に関する情報だった。
「画像2枚とも見えてからの方が本番すぎて、してやられた感が薄い」という指摘によって、この問題がadblockから独立する。
定期的に「帰ってきたお誕生日コンテスト」の話題で盛り上がる。
9月
japlj氏がSoupの準備で激help状態になっていた。
そして9/6、ついにスープがslackに投下される。(その後もAIのトレーニング作業は続く...)
トップページのスタッフのコメントとかも書かれたりする。
japlj氏の怪文書コメントに含まれる「秋」の個数が最終的な問題数に偶然一致してて後に驚くことになる。
問題:以下の会話はどの問題に関するものでしょう?
人物1 『たまには問題文を普通にします』 人物2 『問題文「は」普通だった』
答え:嗚呼、恍恍惚惚 曠古、杲杲煌煌、兀兀甲骨
9/10
このあたりから準備作業が加速する。
小説が完成する。kindleに入れて読んだ。すごかった。
kagamizがスープとの長い格闘の末、ついに正解していた。
僕はかなり諦め気味でコナミコマンドを入力したが、何も起きなかった。
これがきっかけでスープにクエストが追加される。(今見たら「上上下下左右左右BA」でもクエストキー来るようになってるー!)
26問突破([問題の出現)が間近となる。
(後にめちゃくちゃ壊れます)
9/13
リチャード\d+世が完成。問題文を眺めて「あっ、これ予想以上に不可能なやつ来たな」と思った。
これを2:46に通したcatupperまじですげぇよ...(結局単独AC)
twitterにシークヮーサーのやつが流れててあ〜となる。
そしてついに26問の壁を突破する。
僕はこれを見て密かに「a問題が見たい...」と思ってしまった。思ってしまったんだ。(犯行予告)
9/14
pictureが難しすぎると話題に。
元の画像これだからな。
僕もほとんど分かってはいたけど「フェンスを置くたびに1円かかる」だと思ってて分からなかった。
各所からのツッコミにより現在の絵に改善されました。感謝して下さい。
S問題の話題からKCS自由過ぎるやろwって話になって、軽い気持ちで、
こう言ったら、現状の機能だけでも実現できることに気付き、実装...
もっとコンテスト中に気づいてびっくりして欲しかったね。
\ 問題のジャッジがなんかおかしいので調査してもらった所、KCSがめちゃくちゃに壊れていることが判明。(それはそう)
これはkagamizは悪くない、snukeとかいう頭のおかしいお誕生日野郎が明らかに悪い。
9/15
再 犯
「a問題が見たい」じゃあないんだよ。(でもaは壊れなかった)
a問題が見たかった僕は怒涛の3連投(数列クイズ、Echo、くそなぞなぞ)
前2つは「次回に温存しようかな〜」くらいのものだったけど、くそなぞなぞは即席でひねり出したまさにクソ問題です。
まぁでも「くそなぞなぞ」が問題一覧に並んでたら嬉しいよね?
ただ内容は「秋分」から即興で作った4問とストックにあったのから競プロ要素があるのを出しただけなのでかなり質は低めだったと思います(反省)
「鉄アレイ」はまあまあかな?「スタッフオーバー苦労」はそこそこ好きだったんだけど、なんかガチ勢によるとどっかで見たことあるらしくとても悲しい。
ストックにはちゃんと面白いくそなぞなぞもあるので、いつかお披露目したいね。
あと、Echoは性質上100ケースくらいは欲しいけど、ジャッジキューを苦しめる要因の1つになって申し訳なかったね。
ここら辺までで細かい部分以外の問題準備は終了した。
9/16
THE EMPTYを追加し、無事a問題達成。
と思っていたらtozanがRealtime Tozangya(後のR問題)を隠し持っていたらしく、b問題達成。
これで問題数が決まったので、配点決定および問題並べ替え閣議を実施。
結構色々話した気がするけどdiscord通話なので記録は残っていない。
問題順は、意外に結構ちゃんと理由がある配置が多いので考察してみて。
宣伝もこのあたりから開始。
9/17
絵しりとり実施
トップページのコメントをちゃんと書いたりmarquee実装したりする。
9/18
japlj氏がtester業をちょっとやってた
運営一緒にやってていつも思うけど、優秀過ぎる・・・
9/19
あみだくじを画像解析で解いて遊んだ。(おわかりいただけただろうか)
手紙とかも解いた。楽しかった。
自分もスープ解いときたいなーと思ったけど全然駄目で、おもむろに質問相手を変更しました。
その結果、入力全部(2進or3進で一桁ずつ特定していけばO(桁数)回で全部特定できます)と、一部の出力が分かった。
けど、OEISで歯抜け検索ができないと思っていて解けなかった。(_を使うと良かったんですねぇ〜)
(これのおかげでOEISという単語を思いつけてなんとか解けたけど)
9/21
みんはやを使って宣伝をしたりした。
こんな"すごい"のをぶつけられた参加者がいかに驚いてくれるか、ワクワクして来ました。
各問一言コメント
- A: Introduction to ESP Returns 1問目に置くのはかなり不親切でだけど性質上ここにしか置けなかった。hosさん早すぎ。
- B: Self Introduction これすき。真のwelcome枠。
- C: ピクトセンス 提案した。いい感じの辞書を探すのが難しいので定番化は厳しそう。
- D: ゴーストバスターズ これは伝説。いや、クソ長問題文とかは思いつくけど諦めるでしょ。実現させてしまうjapljさんすげぇ。しかもクオリティがめちゃくちゃ高くて、普通に小説として楽しめたし、ヒントの散りばめ方も絶妙。まだ解いてない人も是非解いて欲しい。
- E: スープ これもやばい。いや、その発想はあっても諦めるでしょ。実現させてしまうjapljさんすげぇ。フレーバーテキストはこれが一番好きで、読み終わってからスープと対面したときにワクワクした。
(まぁその後ゴポゴポ言ったり変色するだけのスープにイライラすることになるんですけど) - F: THE EMPTY 定番シリーズ。過去のやつよりかなり簡単め、だと思ったんだけど9人しか解いてないのか。カモフラージュが上手すぎたかな〜。まず大量の謎通知を見て「ここには何かあるぞ」と疑う、それがお誕生日力。
- G: くそなぞなぞ ごめん。
- H: 手紙1 同じ文字に対するバリエーションが多すぎるし似た形も多いしでむずい。分かりやすいところから埋めると芋づりました。
- I: 手紙2 こっちは入力がしやすくテキスト検索ができて楽。なんだけど同じ漢字に複数の読みがある(簡単な文字ほど多い)し、長いのが大変。手紙シリーズの解読作業純粋に楽しかった。
- J: J J
- K: Integer Choice これ思った以上に好きだった。小説に無意識に誘導された38が4人いるの草。あと、なんでよりによって2で被るんだw
- L: Sqrt これ小粒枠だったけど、苦労した人はめちゃ苦労してそうだった。とりあえずググってみる、っていうのは典型テクなのかもしれない?
- M: I like this コレヤベー
- N: |n| わけも分からず通す人いそう。ちゃんと典型テクであるところの「ソースを見る」をするとちゃんと気付けるのが面白くて好き。
- O: 沖縄 ググれば分かるシリーズ。マルチバイトの闇に飲まれた人かわいそう。
- P: Bus Travel ここからtozan地理ゾーン。好きな人にはめっちゃ刺さる。
- Q: Tozangya 知識をフル動員してあれやこれやを検索するのを試していく問題。見つけたときは脳汁やばそう。好きなシリーズだけど、自分には前提知識も忍耐力もないので厳しい。
- R: 私は秋分を知る。 これ面白いね。ネトストは楽しい。なんというかストーリー性があるのが良いよね。
- S: Cat nuke' Challenge はい。
- T: |あ|み|だ|く|じ| これ手作業でやる気にならなかったんですが、意外と手作業勢多くてすごいなぁ。本題の罠は巧妙で好き。
- U: 帰ってきた Picture 「グリッドに町・木・木を食う鹿・柵があって、柵を1個増やせて、何か金になるものを最大化する」という情報から、これらの要素を上手く絡ませられる問題設定を考えると普通に分かる。入力に '.' があることが書かれていないけど、なかったら柵を増やしようがないので察せる。そんなに無理問ではないと思うんだけどなぁ。
- V: String Achievement 暇人向け。'a'*1000がおいしい。
- W: ああこうこつこつこつこうここうこうこつこつこうこつ ググったり目grepしたりすると意外に結構見つかる。各は似た字が多くて苦労した。禽だけgive upした。
- X: Legacy A+B 表示できないので合ってるか全然わからないのが怖いね。(実際、ほぼ正解なのにバグで落としてる人がいた)
- Y: A/B Problem アルゴリズムで殴るか、言語知識で殴るか。これをノーペナで解くhosって人、何?
- Z: Chess チェス楽しいよ。(あんまり強くないけど)
- [: Cheat こんなこと出来るコンテストサイト他にある?KCSは神。
- \: Date Formatter いいえ。
- ]: 数列クイズ パズル界隈の人から教えてもらったネタ。OEISって間違ってることあるんですね〜
- ^: 🐿 解説に貼ったけどtwitterで流れてきた何かの発表スライドで知った。こういうトリビア的なのも問題として出題できるのも競プロ形式の魅力。
- _: Echo 地味にこういうセット情報を扱いやすい形に変換するパートを素早くやる能力が実用的だったりする。おすすめはテキストエディタで矩形選択とかマルチカーソルとか使う方法かな?
- `: リチャード 間違いなくかなりの力作だし面白いネタだけど、解きたい見た目は、してないかな〜...(catupperすげぇ) 観賞用。
- a: Shiritori 2020' 11はごめん。
- b: クエスト 五里霧中はむずいよね...。四字熟語という情報すらないし。沖縄はソースを見た人いなかったんかな?一日千秋は1人いて嬉しかった。